音の納品ミスを無くす救世主「アダプティブ」

動画でも解説してるのでぜひ見てください

最終書き出し時に完パケwavを貼り付ける事ありますよね?
完パケのwavを貼る。
これだけ行為ですがPremiereのトラップにより納品トラブルが頻発しています。
ここでイマイチ使われていないアダプティブの解説です。
音声の種類は4種類ありますが、基本的には「モノラル」と「アダプティブ」だけ覚えればOKです
番組などを編集する場合は全てモノラルで行えば問題ありません
シーケンス上でバラバラになってしまう【モノラル】と違い、複数のチャンネルを1クリップにまとめてくれます
モノラルではシーケンスの設定が間違っていると正しく出力されません
アダプティブでは音の設定がシーケンスに依存しないので設定する項目が格段に減ります。
4chの完成トラックをシーケンスに貼り付ける手順です

【アダプティブの場合】
・読み込んだ音データ(wav,mov等)を右クリックから音声の種類を変更します
・アダプティブに変更するとデフォルトでファイルの1ch➔シーケンス出力の1chというように設定されます。ちなみにファイルの1ch➔シーケンス出力の3chにしたい場合はこのように変更してください
・変更した音データをシーケンスに貼り付けます。
シーケンスの出力が2の場合、3chや4chはカットされますのでシーケンスの設定でマルチトラックで出力数を確認しましょう。2chのwavの場合はステレオでも動きますがマルチトラック推奨です。
・貼り付けたらアダプティブトラックにソロスイッチ、他のトラックにミュート。そしてオーディオトラック全てをロックします
これだけでOKです
アダプティブであればシーケンスによって音のレベルが変わったり、出力先が変わったりする事がないのでシーケンスに乗せるだけで大丈夫なんです。

【モノラルの場合】
・音声の種類をモノラルか確認 (読み込みのデフォルトがモノラルになってない方はこちらの記事へ)
・次にシーケンスの設定です。音とは関係ないですがXDCAM納品の場合コーデックはProresを推奨してます(理由は市井さんの記事へ)
・シーケンスの音設定をマルチトラックに。納品先にもよりますが、出力数は2か8でいいんじゃないでしょうか。(XDCAM納品の場合は8が基本です)
・①のボタンでトラックごとの出力先を設定し、左右に振ります。左が1ch、右が2chが基本です
・マルチトラックに設定してあればウインドウ➔トラックミキサーからも設定の変更ができます
・wavをトラックに置いていきます。既に編集した音声トラックがある場合はミュートしときます
・この際、一番下に置いてもいいですが、上のトラックをあけてA1,A2,A3,A4にwavを置くとわかりやすいです。ついでにソロボタンも入れておきましょう。ミュートの押し忘れ対策にもなります
・最後に完パケのwavを貼ったのですから全てのオーディオトラックをロックします

【書き出す前に】
テレビなどの納品物であればカラーバーも含めてMAに出力してもらいましょう。本編しか出してない場合もありますが、自分の場合は事前にミキサーさんにお願いしにいきます。wavの中のカラーバーの音で音量が下がっていないかをしっかりチェックし、納品ミスを減らします。その後、本編を再生して音楽などがステレオになっているかもチェックします。アダプティブ・モノラルのどちらで運用していても最後にこの2点を確認しておけば納品ミスはなくなります。

小枝

小枝

エディターとして都内の放送局のテレビ番組を中心に4K/8K/HDRなどの制作に携わる。オフライン・オンライン・カラリストとしてPremiereを使用。 2019/7~ 独立し㈱G−CaLを設立。映像編集・ソフト開発などを請け負う。

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